BORGの使い方いろいろ
私のBORG(BORG101ED)
目指せ!!ドロチューブの達人!
BORGのブレ対策
BORGに絞り
あれっ!軽いやん?手持ちBORG101ED
自作ワンタッチレデューサー
BORGのタワミ対策
クルクルフォーカス接眼部
私のBORG(BORG101ED)
私の大切なボーグ(デジボーグ)です。
「デジボーグ101ED (BORG101ED) 望遠レンズセット」を購入しました。
このセットで絞りのないマニュアルフォーカスのカメラレンズと思っていただければいいです。
マンウトは各社交換できます。
デジボーグ(BORG)は沢山のパーツがあって最初は戸惑いますが、カメラレンズとして使う場合は後で書くヘリコイド以外このセットで良いと思います。
バラした状態はこうなります。
これに1.4×テレコンバーターが付属します。テレコンだけでもこの価格なのでセットは割安です。
写真のパーツはすべてネジ式で接続します。
左上がレンズ単体。
右上が80φl205鏡筒と、ドロチューブホルダー(これを引き出してピントを合わせます。繋いでチューブを少し引き出した写真。伸縮幅 75mm)、鏡筒バンド。
左下がヘリコイドm(ドロチューブの黒いチューブにこれを繋ぎ、これで精密なピント合わせをします。伸縮幅 19mm)。
この後ろに写真右下の2インチホルダーlとs(これは野鳥撮影の場合は焦点距離の長さを調節する役目でしょう)、
カメラマウントホルダーm、
各社カメラマンウト。
以上がセットの内容(他に7522番のリングが付く)です。
これでドロチューブもヘリコイドも縮めた状態で無限遠にピントがきます。ここからチューブとヘリコイドの最大、94mm伸ばすと最短5メートル近くまでピントが合うと思います。
もっと手前に合焦したければ、さらに後方に伸ばせるように部品を追加すればよいのです。ボーグはこの辺りの融通が利くので良いですね。
しかし、このシステムのピント合わせは天体の場合は遠くなので良いでしょうが、野鳥の場合は頻繁にドロチューブの出し入れしなければならず、ピント合わせの操作に手間取る場合もあります。
( ドロチューブは慣れると大まかなピント位置までは素早く移動できますが、その後の微調整にヘリコイドmの場合、ドロチューブを固定してからでないと上手く回し難いです。 マイクロフォーカス接眼部とドロチューブの併用なら、その方が早いピント合わせが出来そうです。 また、下のafアダプター使用の場合は、ドロチューブで大まかに合わせてaf使用が早いです。)
また、ヘリコイドmもカメラの重量がかかるためリングを回すのが重くなります。このことは今まで使っていたインナーフォーカスでないレンズと同じですが。
そこでヘリコイドについてはこのマイクロフォーカス接眼部に変更しました。これでピント合わせもバッチリです。 これ単体で75mm程の伸縮できますので余程近い被写体 (その場合はドロチューブを引き出せば良い) でないかぎり、これだけでピントが合わせられます。また、微動と粗動のツマミがありますので非常に合せやすいです。動きもなめらかです。
で、これが現在の私のデジボーグ101ED (BORG101ED) の基本形です。
2007年9月にBORG101EDを購入し一年を経過しました。その間いろいろ設定を変更しましたが、
これが2008年10月現在のBORG101EDです
上との変更点は2インチホルダーlの代わりに80φl50mmで鏡筒の長さを調節しました。2インチホルダーlより80φl50mm鏡筒の方が軽く、またドロチューブから後を短くすることでドロチューブの出し入れをスムーズにし、ヘリコイドにかかる重量も軽くなるのでリングの動きが軽くなります。
ヘリコイドはm57ヘリコイドliiに変更しました。ヘリコイドmの可動距離19mm、重量320gと比べ可動距離:36ミリ 重量:170gになります。
ドロチューブホルダーのファインダー台座をはずしてます。ネジ穴が空気穴になってドロチューブ出し入れがスムーズです。これで100グラムほど軽くなります。
ちょっと一工夫
上の写真の接続でマイクロフォーカスはチューブの中にデジボーグパーツ(7425)を付けて部品を繋ぎますが、7425の先端には48mmフィルターが取り付きます。
そこでマイクロフォーカス発売元笠井トレーディングで販売されている2インチバレル延長筒
を接続し、後方へ繰り出すことでその分近くにピントが合うようになります。
また筒が長くなることで万が一筒が抜けて脱落し難くなると思いますので、カメラが落ちてしまうなどの事故も少なくできると思います。
さらに、ヤフオクでレンズキャップなどを売っている『八仙堂』で48-49mmのステップアップリングがあります。
49mmフィルターはチューブの中に入るので (前方からは入るが後方からは入らない) 、それを継いでみるために購入しました。
ですが、このステップアップリングの外形は49mmフィルターの外形より大きかったためヤスリで削りました。
(夜中にギコギコ・・・怒ってましたわ~!)
右からデジボーグパーツ7425、2インチバレル延長筒、『八仙堂』48-49mmのステップアップリング。
三つ継いだ状態。これがチューブの中に入りますが、ステップアップリングを継いだ状態では後ろから入りません。
(2009.05.22追加)マルミ光機のステップアップリングは削らなくても入りますが前に49mmフィルターリングを付けないと抜けてしまいます。
結局このステップアップリングのみを延長筒の前に付けて (ステップアップリングは前から入れてチューブの中で接続) 脱落防止用としました。
ステップアップリングの径の大きさのため、これ以上は引き出せません。(これでカメラが落ちる心配も殆どないと思います)
試される方は、チューブ内で延長筒またはステップアップリングが外れて前玉を傷付けることも無いとは言えませんので注意してください。
また、こんな使い方もできます。もうちょっと近くを撮りたい時に便利です。
ヘリコイドmの後ろにm57/60延長筒s 品番:7602 2インチホルダーS 品番:7508 を継いでます。上の先端のステップアップリング(49mフィルターの外径)はm57/60延長筒の中は入りますが2インチホルダーには入りません。ですから写真の状態から抜けません。
写真は参考に継いだだけですので延長筒などのサイズは調整してください。
目指せ!!ドロチューブの達人!
デジボーグ(BORG)に変更して初めて使うこととなったドロチューブですが、最初は非常に使いにくく感じました。
しかしだんだんと慣れてくると良い面も見えてきました。
カワセミのトマリモノを写す場合は案外ゆっくりと写せるのですが、小鳥の場合ちょこちょこ動き回るのでピントを追いかけるのが大変です。
こんな時、ヘリコイドをグルグル回すよりドロチューブでピントを追いかける方が断然速いです。
ピント合わせはリングを回して合わすという固定観念がありましたが、良く考えてみるとドロチューブこそ野鳥向きのピント合わせではないかと思えてきます。
面倒なのでドロチューブだけで合わせてしまえ!とやってみると案外合わせられるものです。
ドロチューブを動かすと遮光輪のせいか手にプツプツと感触が伝わってきますので目安になります。
もともとヘリコイドを使っての微調整と言ってもいい加減なものです、とにかく相手は常に動いてます。
それを連写して数撮ることでカバーしてるわけです。
目で見てピントが合ったと確信を持ってシャッターを押せている訳でもありません。
対応の速さを差し引きするとドロチューブだけで合わせた方が良いのではと思えてきました。
ヘリコイドはドロチューブが引っ掛かったような時の補助という感覚で。
後はそれに慣れることですね。
ということで、ドロチューブの達人を目指したいと思います。
ドロチューブ操作の動画
ドロチューブの操作のイメージを掴んでいただけるよう動画にしました。
機材は標準のものではありません。
BORGのブレ対策
色々な方法があると思いますが現在私の行っているブレ対策を紹介します。
ブレ対策と言いましても余程の長焦点の場合で2000mm程度ならシャッター手押しの連写です。私は通常レリーズを使いません。
ブレ対策としては、簡単に言いますと全体の前後のバランスをとらないことです。
シーソーで片方に大人、反対側に小さな子供が乗って、子供がどう動いてもビクともしないのと同じ原理です。
全体の前後のバランスを取ると片方に加わる少しの力、ミラーショックなどで振動しやすくなります。
デジスコでは前後のバランスをとる方法が行われていましたが、これは超望遠でレリーズなどで撮影する場合、被写体をスムーズに導入し、手を放してもその位置が変わらないようにするための対策でブレ対策とは別のものと考えます。
前後のバランスを取ると被写体の導入はし易いのですが(バランスが取れていないと被写体をファインダーに入れても手を放すと重い方が下がってしまいます)、ブレには逆効果です。
また、よくプレートを用いてブレ対策としている方がおられますが、結局は三脚の雲台取り付けネジ一点での接続ですので、レンズの三脚座一点での接続となんら変わらないと思います。
むしろ、重量が増えることと、高さが高くなることでブレの影響は大きくなると思います。
シャッターを手押しで連写する場合
デジボーグの長さを利用して三脚座をバランスの中心より前側にし、カメラをしっかり持ち、手押し連写です。前方と後方の二点で支えるかたちになります。この方法でファインダーを覗くと明らかにブレが少なく揺れ方が緩やかなのが感じられると思います。
また、雲台のネジを強めに締め、上下どちらかにテンションをかけて撮影する方がブレには効果的と思います。
(写真は極端な例です。)
レリーズ、リモコンを使う場合
上記とは逆にカメラに近い方に三脚座を持って行くとブレに効果があります。
極端な話をするとカメラボディの三脚ネジに接続すれば良いのですが、望遠レンズの接続では重さでマウント部分が壊れる可能性があります。
(写真は極端な例です。)
BORGに絞り
天体望遠鏡とカメラレンズの大きな違いは絞りの有無だと思います。
afはもともとマニュアルで写していますので別段必要とは思わないのですが、絞りはトビモノ撮影の時にssの許す限り絞って被写界深度を深くした方がピントが合わせ易くなります。
レンズの前に何か輪を貼ることで絞ることは出来るようですが、その時々に応じて変更できません。
BORG101EDを購入してその写りの良さを実感し、あと絞りの問題が解決すればもうカメラレンズは必要ありません。
複数のレンズを使うより一本に絞った方が俊敏に対応できます。何か方法はないかと思いついたのがこの方法です。
それはちょうど手元にレンズのクモリがとれないか、分解してそのままにしてあったペンタックスmレンズ50mmf1.4です。このレンズをはずしてデジボーグの後ろに付けてみました。
結果はokです。
オリンパスのフォーサーズは問題なく使えます。
ペンタックスの場合は二段程度絞った辺りからケラレ(周辺減光)が出てきます。1.5×のレンコーテレコンを付けたりするとケラレません。
またあまりカメラに近い位置より少し前の方がケラレません。
この辺りはまた調整できるかと思います。
私は光学知識がないのでこの方法の良し悪しは分かりませんが、とりあえず絞りが使える状態になったようです。
目的である被写界深度は深くなってます。
左は開放で、右は6~7段絞ったものでccdのゴミが写ったようです。
通常カメラレンズは少し絞ることで写りがシャープになりますが、デジボーグ (BORG)の場合殆どそれを感じません。
シャープさ、コントラストとも「若干良くなったかな?」という程度です。
いかにもともと開放での写りがシャープであるかを実感しました。
BORGの場合シャープさを求めての絞りは全く必要ないと思います。
こちらのページにフィルターを使った絞りをミニボーグ45EDiiに付けてテストしたものをアップしました。
「カワセミの写し方」あれっ!軽いやん?手持ちBORG101ED (AF BORG)
このところBORG101EDを焦点短縮してafアダプターを付けて(afボーグ)撮る事が多く、久々に長い筒に付け替えようと三脚座をはずして持ち上げてみるとスっと持ち上がるんです。
「あれっ!えらい軽いな?」と重さを量ってみると1900グラムぐらいです。
「えっ!サンニッパより軽いんか?」ということで手持ちで試してみるとトキナーのサンニッパよりはるかに安定します。
で、手持ちでメジロを撮ってみました。
今回レンズはヤフオクで落札してみた「BORG100アクロマート」です。重さは殆ど同じと思います。色収差も殆ど気になりませんでした。
k10d afボーグ、BORG100アクロ 手ぶれ補正on ノートリ
基本の205mm鏡筒を150mmの鏡筒に替えて次にドロチューブのみ、ヘリコイドなしです。
ドロチューブでざっと合わせてafでピッピッです。
三枚目の写真の先端はacクローズアップレンズno3で、これがドロチューブの中に入ってます。これで焦点距離は600mm切れていると思います。35mm換算で800mmぐらいかも。
これでマウントまでの長さは46cmになります。
自作ワンタッチレデューサー
何時もすぐに去ってしまうカワセミですが、時にはゆっくり留まってくれます。
そんな時途中で焦点距離変えて撮影するのですが、ネジ込み式のテレコンやレデューサーは交換に手間取ります。
テレコンはカメラ用があるので良いですがレデューサーは何とかならないかと思いつきました。
後方に接写リングを継ぐことで倍率の調整が出来ます。
dglレデューサーなどにはpk→m57ad 品番:7159 とマウントで同じような使い方ができます。
連動レバーのない接写リングに58mmacクローズアップレンズが丁度入りました。
次の写真のようにフィルターリング継いでガタつきを安定させています。
前サイドの小さなネジ三つで前のマウントをはずしました。
こちらはケンコーの古いテレコンです。
なんとこちらは49mmacクローズアップレンズがピッタリです。
後のマウントをはずして少し入れた写真です。フイルター枠の前にレンズがあります。
49mmacクローズアップレンズ№4を使って試写したものは上に載せています。
BORGのタワミ対策
私は長めのパン棒のビデオ雲台を使用し、そのパン棒をつっかえにしてカメラをやや持ち上げぎみにしてピントを合わせていましたのでヘリコイドのタワミは殆ど気になりませんでした。
しかし、ここに紹介する設定にしたことにより、カメラを持ち上げなくてもスムーズにヘリコイド、さらにドロチューブが動くことを実感しましたのでご報告します。
接続しているのは7507+2インチホルダーs+ヘリコイドlⅡ+マウント部。
私はドアップ狙い以外は逆にテレコン使用しないので、通常はこの形になります。
プレートなどの余計な物は極力付けない方向でやっています。
それというのも以前カワセミのトビモノを追ってレンズを振っている時に三脚座のネジが折れてしまった経験があるからです。
考えてみれば余計なプレートなどを加えても最終的には三脚座のネジ一本に負荷がかかります。
それ以来私は軽くすることを重点に考え、さほど意味のないプレートなどは使わないでいます。
そして色々試した結果、現時点の部品で (ヘリコイドたわみ対策装置が完成すれば分かりませんが) 私がオススメする「たわみ対策」は80φ鏡筒部分の延長です。このセッティングでは標準セットより軽くなりますし、ヘリコイドの動作もスムーズです(k10d重量790gの場合)。
上の「2008年10月現在のデジボーグ」にさらに25mmの延長筒を追加しました。(2008.10.26更新)
後方を短く軽くすることでヘリコイドだけでなく、ドロチューブの動作もスムーズです。
考えてみれば当然かも知れませんが。
デジボーグ(BORG)の場合色々な円筒を継いで構成するのですが、コツとしてはタワミの原因となるヘリコイドは極力カメラ側に近い方が良いわけですね。その点でm57ヘリコイドliiは良いと思います。
(ちなみにニコンd300は825gキャノン40dは740gのようです。オリンパスe-420は380gです。)
クルクルフォーカス接眼部
マイクロフォーカス接眼部の伸縮を素早くできるように工夫してみました。
最近はヘリコイドlⅡをよく使うのですが、125sdのドロチューブは80φ鏡筒のドロチューブより本体が大きく指をかけにくく硬いのであまり伸縮しなくても良いようにストロークの大きいマイクロフォーカス接眼部を主体に使おうと思いました。
私の場合近距離からの撮影ですので
(ドアップ狙いの時はすべて縮めても10メートル先の対岸にもピントが合わせられないぐらい全長を長くしています(笑))
カワセミが少し移動すると大きく伸縮させないとなりません。
素早く対応しなければならない中、手でノブをクルクル回すのも案外時間がかかります。
なにか少しでも素早く伸縮する方法はないかとノフを見てみるとネジの溝のある穴があいています。
(ノブを接続するネジ?)
そこで本体にあるストッパーのネジをはずしてその穴に入れてみると丁度入ります。
そこに指をかけて回すと、これはイイ!。
それならこれを利用して魚釣りのリールを巻くように使えないかと作ってみました。
作り方は簡単でネジ径4mm、ピッチ0.7(jisネジ?)の長さ60mmのネジとホームセンターで適当なものはないかと探していると目に付いたテーブルなどの足に使うゴムクッションに丁度良さそうな穴も開いているのでそれを購入して曲げただけ。
曲げる長さにもよりますが、もう少し短いネジが良いかも知れません。
試してみようと思われる方への注意点は
ネジを締めた時にハンドルが外側を向く方向にネジを曲げること。
それと本体のネジの溝をつぶしてしまわないように。
名づけて「クルクルフォーカス接眼部」
では、みなさんもご一緒にクルクルクル。
ボーグ(BORG)の使い方の色々な使い方です。
カワセミ写真を撮り始めてからの超望遠レンズなどのカワセミ野鳥撮影機材の試行錯誤です。
これからカワセミ、野鳥撮影を始められる方の参考になればと思いこのページを作成しました。
(BORGを使い始めた頃に作成したページです。)
「野鳥撮影紆余曲折」を2006年2月に掲載し、「現在天体望遠鏡を思案中」として中断していましたが、
その後少しでも鮮明な写真が撮影出来る望遠レンズ機材をと考え抜いた結果、
2007年9月にとうとう天体望遠鏡 BORG101EDを購入しました。
天体望遠鏡「ボーグ」(BORG) はプラレールのタカラトミーの関連会社、トミーテックの天体望遠鏡のことです。
BORGの歴史(ボーグ中川氏連載コラム) 第15回 「デジボーグの楽しみ」はこちらから
このページでは撮影機材を天体望遠鏡 BORG101EDを超望遠レンズとして使用することに至った経緯を「野鳥撮影紆余曲折」に引き続いて掲載しています。
その後の実際の使用感、使用法、各機材で撮影した写真(一部原寸)は次の各ページに掲載しています。